みなさまこんにちは!ケアプラス北宇和島、看護師の山本です。
もう、すっかり秋ですね!虫の声を聴いたり読書をされたりと、みなさまも秋の夜長を楽しまれていますか?さて、今回は「高齢者と睡眠」について少しお話をさせてもらったらと思います。
高齢者の中には「眠りが浅くなった」と不眠の悩みを抱えている方が多くいます。「朝早く目覚める、夜中に何度も起きる」などの症状を訴えている方も珍しくありません。ここでは高齢者の不眠について、原因と対策をご紹介いたします。
★不眠とはどんな症状?
不眠の症状は、大きく2つに分けられます。
早朝覚醒:朝早く目覚める状態
中途覚醒:夜中に何度も目覚める状態
これらは、「体内時計のリズムの乱れ」によって起きていると考えられます。
★高齢者の不眠の原因は?
睡眠の必要量が減る。
高齢になると、仕事や育児などの日中の仕事が減少します。 それに伴い、若い頃と比べて消費エネルギー量も少なくなり、必要とされる睡眠時間も減っていきます。
★最高体温が低下する!
人の体は、1日の中で体温が変化しています。
体温が「最も低い時」 ⇒ 起床する前
体温が「最も高い時」 ⇒ 就寝する前
朝目覚めてから体温が上昇、就寝前にピークになってからは、また低下していきます。体温が下がると、エネルギー代謝が抑制され、脳を休ませることができます。高齢者は、最高体温が低く、体温を下げるのに必要な時間も短くなるために、睡眠時間も減少する傾向があります。
★睡眠ホルモンの減少!
睡眠を促すホルモンの「メラトニン」により、人の体は眠気を感じるようにできています。
年齢を重ねると、この分泌量が減少します。そのために、なかなか寝付けにくく、寝てもすぐに目が覚めてしまいます。
【不眠の対策は?】
☆寝つきが悪い場合!
まず、生活リズムが以前よりも前倒しになっていないか確認しましょう。「食事・入浴・就寝」が早い場合は注意!上記のような場合、本来眠くなる時間より前に床についている可能性が考えられます。寝つきが悪い場合、眠気と就寝のタイミングを少しずつ調整していくことが大切です。「眠くなってから布団に入る」「朝は決まった時間に起きる」など。
☆夜中に目が覚める場合!
実は、年齢を重ねるごとに深い眠りが減少し、浅い眠りの時間は相対的に長くなります。70代の平均睡眠時間は約6時間で、これ以上は寝ようとしても浅い眠りが増えるか、目覚めてしまいます。高齢者は睡眠時間が減ると理解し、必要とする睡眠時間だけ眠れば十分と覚えましょう。
☆朝早く目が覚める場合!
この症状は、男性に多く見られ、生活リズムが前倒しになってしまうことが原因です。まずは、朝起きる時間を一定に保ちましょう。高齢になって睡眠時間が減ったとはいえ、毎日変化しているわけではりません。現在、必要な睡眠時間が何時間かを知ることが大切です。
【体内時計を整える方法!】
体内時計の狂いが「高齢者の睡眠の乱れ」へと繋がります。 以下のポイントを参考にし、生活リズムを調整していきましょう。
生活リズムの確認項目
● 朝は決まった時間に起きる
● 日中は外出し、太陽の光を浴びる
● 適度な活動で、程よい疲労感を得る
● 睡眠の1時間前に入浴する
加齢とともに、睡眠の質や時間も変化します。「起床時間が、毎日の生活と合ってない」「睡眠が浅くて、何度も起きてしまう」上記のように感じた場合は、現在の自分が必要とする睡眠時間を把握して、生活リズムを調整することが大切になります。
ここでは、利用者様からの実際の声をまとめています。今日から始めることも出来るので、是非参考にしてみてくださいね。
Aさん:孫にすすめられ、寝る前に好きな香りのアロマを焚いたら、ぐっすり眠れたよ。
Bさん:久しぶりに枕を変えたら、いつもよりも眠れたように感じる。
Cさん:寝る前に簡単なストレッチをしてから、布団に入るようにしています。
みなさまも「朝から元気に活動して、夜は早めに休む」を心掛け、充実した日々を過ごしましょう!
風邪も流行ってきておりますので手洗いうがい等、予防対策をお忘れなく!
それではみなさま、次回も宜しくお願いします。