実績報告
  • ケアプラス今治 看護師便り~浸透圧で選ぶ 水分補給~ 今治だより 看護師だより 2021年08月29日

    みなさんこんにちは。ケアプラス今治の看護師、川下です。

    8月も終わりに近づきましたが、残暑まだまだ耐え難き時期、いかがお過ごしでしょうか?

    熱中症にならないため水分補給をされているかと思いますが、正しい水分摂取ができていますでしょうか?

    今日は効率的な水分の摂り方を確認しておきましょう。

    <どれだけ飲めば良いの?>

    熱中症対策は脱水の予防と言われています。汗を大量にかいた時はもちろん、普段からしっかりと水分を摂取することが大事なのは言うまでもありません。

    厚生労働省では1日に1.2Lの水分を飲み水から摂取することを推奨しています。

    人が無理なく吸収できる水分量は1回に150〜250mlで、コップ1杯程度が最適だと言われています。一気に大量の水を取りすぎると吸収されずに排泄されてしまったり、腎臓など臓器に負担をかけたりするため、ゆっくり少しずつ飲む様にしましょう。

    <普段は何を飲めば良いの?>

    日本人は普段から塩分の摂取が多いと言われています。日中涼しい部屋で過ごす時はカロリーゼロの水や麦茶などを飲む様にしましょう。

    コーヒーや緑茶は健康効果があるものの、利尿作用のある「カフェイン」が含まれており水分が尿として排泄されやすくなるため、こと水分補給に関しては適していません。

    また、糖分が7%を超えるジュースやコーラなどは水分の吸収が悪い上にカロリー過多となるためお勧めできません。

    嗜好品として楽しむにとどめ、必ず水を併用するようにしましょう。

    <運動にはスポーツドリンクを>

    日本スポーツ協会では、0.1~0.2%の食塩(ナトリウム40~80mg/100mL)と糖質を含んだ飲料を推奨しています。

    スポーツドリンクには大きく分けて、「アイソトニック飲料」と「ハイポトニック飲料」に分かれ、浸透圧に違いがあります。

     

    アイソトニックとは「等張液」と言う意味で、安静時の体液と同じ濃度や浸透圧で作られています。成分表示で塩分が0.1~0.2%、糖質(炭水化物)が約4~6%の飲料がそれに当たります。

    体液と同等の浸透圧で、水分、糖質、塩分がバランスよく吸収されます。吸収がゆっくりのため運動前のカロリー補給として飲むことに適しています。

    しかし、発汗によって体液が薄くなっていると吸収率が下がり、いくら飲んでも喉の渇きが癒されず、お腹に溜まりタプタプになることがあります。糖分も多いため喉が渇いたからといってガブ飲みをして「ペットボトル症候群」にならないように注意してください。

     

    <運動中の水分補給に>

    発汗などで体液が薄くなった時に飲みたいのがハイポトニック飲料です。

    ハイポトニックとは「低張液」を意味し、塩分や糖質の濃度が低めでカロリーが低く、安静時の体液よりも低い浸透圧の飲料です。含まれる塩分は0.1%程度、糖質は2%程度と低めです。低張液は浸透圧の関係で水分が腸管で速く吸収されるので、運動中や運動直後の水分補給に向いています。

     

    <経口補水液>

    「OS-1」(オーエスワン)という商品が有名ですが、飲む点滴と言われており、医療現場で脱水症の食事療法にも使われ、熱中症予防に大きな成果を発揮します。

    こちらもハイポトニック飲料に含まれますが、電解質濃度が非常に高く、糖質が少ないという特徴があり、塩分が約0.3gと多く含まれています。

    ちょっとした汗をかいたときや運動時などでは、スポーツドリンクで十分ですが、過度の発汗や下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態では、電解質が過剰に不足しています。そういった時は十分な電解質の補給が必要なので、OS-1を飲む方が適しています。もしものために常備しておく事をおすすめします。

    <水を飲まずはむこうみず>

    いかがですか?スポーツドリンクは美味しいものを飲みたいと思いますが、味やデザインだけでなく濃度や成分などでうまく使い分けることが大事です。

    また、入浴中や睡眠中にも水分は不足していきます。入浴前後と就寝前、朝一杯の水分摂取も欠かさずに習慣化しておきましょう。

     

    高血圧や糖尿病、心臓疾患や腎臓疾患などの持病のある方は注意が必要ですので、主治医に確認して指示に従い、普段から水分補給を意識するようにしましょう。