まだまだ日中の暑さに負けそうな毎日ですが、みなさんしっかり栄養バランスを考えたお食事が摂れていらっしゃいますか?
暑さで食欲減退気味な方もいらっしゃるかと思います・・食べやすいものだけ摂っていて便秘になりがちな方も・・
是非とも食物繊維の多いものや水分はしっかりと摂って下さいね。
今回は、腎臓病に関わる食事について少しお伝えさせていただきます。
腎臓病と診断された場合、食事療法で注意することは「塩分」、「野菜・果物」、「タンパク質」の3つです。
まず一番大切なことは【塩分を減らすこと】。
塩分摂取は6g/日が目標になるのですが、塩の大好きな日本人にとって、これをクリアできる方の割合は20%程だそうです。
しかし、繰り返しますが塩分を減らすのは一番大切なことです・・・
・ダシや香辛料を使用して塩分を減らす
・具を増やす などのアイデアで乗り切っていきましょう。
次に、血液検査でカリウム値が高い(高カリウム血症は、突然死の原因となる心臓の不整脈を引き起こす可能性がある)方は、【カリウムを多く含む野菜・果物を控える】ようにしましょう。
★果物
バナナ アボガド キウイフルーツ さくらんぼ メロン なつみかん もも など
★野菜
いも類全般(里芋、さつまいもなど) かぼちゃ 白菜 キャベツ なす など
そして、タンパク制限についてですが・・これは単に制限すれば良いわけではないので難しいです。
まず、食事で摂る蛋白は老廃物になる物質のひとつ、「窒素代謝物」を作ります。
正常の腎機能では、それを処理するのに十分な糸球体がありますが、腎機能が低下していると、残った糸球体1つ1つがその能力を超えて処理をしようとします(糸球体過剰濾過)。
すると、オーバーワークによって徐々にそれぞれの糸球体の濾過機能も落ちてきてしまうと考えられています。その負担を軽減するために行われるのが食事蛋白の摂取制限です。
日本腎臓学会のガイドラインによると、制限量として標準体重当たり0.6~0.7g/日が推奨されています(体重が60kgであれば、36~42gの蛋白制限)。
ですが!蛋白制限を行うと、当然ながらその分の摂取カロリーが減ります。
カロリー不足になると筋肉から痩せていきます。
筋肉は蛋白質であり、それが分解されるということ=「自分の肉を食べている」ことになり、逆に窒素代謝物が増えて糸球体過剰濾過に拍車をかけてしまうことになります。(そこで、蛋白質以外の栄養素である「糖質」と「脂質」でカロリーを補給します)。
腎臓病の疑いがあったり診断されたりした時は、必ず食事療法については医師に相談しながら行っていくのが良いですね。
そろそろ秋バテが気になる頃です。
身体を冷やさないよう、リズムとバランスの取れた生活を心がけて元気にお過ごし下さい^^
ではまた次回も宜しくお願い致します。