実績報告
  • ケアプラス今治 看護師便り~白米は冷まして食べよう~ 今治だより 看護師だより 2021年03月14日

    皆さんこんにちはケアプラス今治の看護師川下です。

     

    花梅が徐々に散り始め、桜はまだかと首を長くして待っているこの時期、いかがお過ごしでしょうか。首を伸ばしすぎて頸椎を痛めないようご注意くださいね。

    さて皆様、白米はお好きでしょうか?白米は「ご飯」という言葉ひとつとっても、単に「炊いた白米」という意味と「食事そのもの」の意味があるくらい日本人にとって切っても切り離せないソウルフードとも言える食べ物だと思います。嫌いな人はそうそういないのではないでしょうか。

    そういったわけで私たちの食生活に幅広く浸透している白米ですが、これって健康的にはどうなのでしょう。

     

    昔の日本は白米ではなく、玄米や雑穀、麦の入ったご飯を食べていました。そういった主食は白米と比べるとビタミンやミネラルが多く、食物繊維もあり栄養価が高かったのです。しかし、江戸時代中期になると玄米をついて精製し、白米を食事の主体としたことにより健康に弊害が出てきてしまうようになりました。白米が庶民の間で流行った元禄の頃になるとビタミンB1不足により脚気で命を落とす人もいたようです。

     

    そして栄養が豊富になった現代でも白米を主食にしてしまったがために糖質による健康被害が増えてきています。精製した白米は本来の栄養分を削ぎ落とし、糖質が多く残った炭水化物となりました。白米は血糖値を上昇させやすいため太りやすく肥満の原因とされており、今では白米を一切食べないという芸能人も出てきています。

     

    しかし、そんな白米でも、冷まして食べると身体に良い事がわかってきました。

    同じ食べ物なのにどうして?と思われるでしょうが、人の体は食べたものが直接栄養になり作られるわけではありません。食べたものを消化、吸収して作られています。ご飯は冷ますと「レジスタントスターチ」という難消化性デンプンに変わり、食物繊維と似たような働きをするとともに消化吸収をしにくくなります。食物繊維は様々な善玉菌の栄養となり便通を良くしたり、発癌性の抑制や免疫力増強、ミネラル成分の吸収を上げ身体の調子を整えてくれたりすることがわかっていますが、この「レジスタントスターチ」は普通の食物繊維と違い小腸で消化されにくいためエネルギーになりにくく、短鎖脂肪酸に変化して直腸にまで働きかけ、直腸癌の予防にも効果があるということがわかっています。

    つまり、ご飯を冷ますことで食物繊維と同じ働きをし、直腸にまで達する善玉菌の栄養になってくれているわけです。

     

    皆さんもご飯を食べる時は炊き立てホカホカをありがたがらず、1時間ほど放置してから食べてみてはいかがでしょうか?

    とはいえ白米は精製された炭水化物には変わりないので、血糖値を上げすぎないように栄養豊富な雑穀を混ぜたり、食事の後の方に食べるようにしたりして血糖値の上昇を抑えるようにしてくださいね。

     

    ケアプラス今治のご飯は外部受注により炊きたてではなく、ほどよくレジスタントスターチが増加された状態で提供されています。もちろんおかずも栄養満点で美味しいですよ。ぜひお試しください。