皆さん、こんにちは。
ケアプラス垣生の柔道整復師の佃です。
ご利用者様より「腕が上がりづらい。後ろに手が回らなくてズボンの引き上げ動作が難しくなっている。」との訴えがありました。
その原因として肩周囲の筋肉が硬くなり、上肢の操作性が悪くなっているためと考えました。
今回、肩周囲の筋肉が緩めるともに姿勢改善をすることで上肢の操作性良くなり更衣動作の介助量軽減に繋がった症例を紹介します。
初期評価時の様子です。
姿勢バランスが崩れ、バランスを取ろうとし腰の筋肉に負荷がかかっていることが分かります。
前傾姿勢により肩周囲や背中の筋肉などが硬くなって可動域の低下をきたし、下衣を十分に上げることができない状態でした。
重心が右前方に位置し足底のアーチの崩れもあるため歩行時の躓きが多くみられました。
訓練内容として、
肩周囲、腰背部の痛みの軽減を目的とした全身的なリラクゼーション
肩周囲を中心とした徒手による関節可動域訓練
エアロバイク訓練
段差昇降を利用した平行棒内歩行訓練
スリングリハビリによる肩関節の可動域訓練
バランス能力向上訓練
自宅でのストレッチや筋力訓練を実施しました。
このような訓練を6ヶ月間継続し、再度姿勢測定を行いました。
6か月後の様子です。
姿勢改善がみられ腰の位置・傾きのずれがなくなり重心位置が前回よりも中心位置に近づいていました。
そのため歩行時の躓き軽減にも繋がりました。
立位バランスが安定し、上肢の操作性が向上したため、下衣を綺麗に上げることが可能になりました。
肩周囲、腰背部へのアプローチを行い可動域拡大により後ろに手が回るようになりズボンの引き上げ動作や着衣脱衣時の腕の通しやすさを再獲得することができました。
また、日課である庭の手入れと週1回の友人宅への集まりに参加できることが継続して行えていることによりQOLの向上に繋がっています。
ご利用者様のできることが増えた事によって、リハ意欲の向上にも繋がりました。
これからもご利用者様の悩みを解決できるように支援してまいります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。