実績報告
  • ケアプラス道後持田 看護師便り ~カフェインの影響~ 道後持田だより 看護師だより 2024年11月06日

     

    こんにちは。

    肌寒い日が増えてきて、温かいものを飲むと「ほっ。」と緊張がとけるような感覚になり始めましたね。

    最近では、ペット飲料や缶飲料も美味しいものが増えてきましたが・・・私はやはり古き良き喫茶店の珈琲派です。

    利用者様にもコーヒー好きな方がいらっしゃいますので、今回は、飲料に含まれている「カフェイン」に注目したいと思います。

     

    【カフェイン】

    茶葉やコーヒー豆などに含まれている植物由来のアルカロイド(植物に存在する窒素を含む塩基性有機化合物の総称。有毒なものが多く、微量で人や動物の体の機能に影響を及ぼす。ニコチン、カフェイン、キニンなど約500種類ある。中には薬用となるものもある)です。

    カフェインは緑茶やコーヒー以外に、風邪薬や鼻炎薬などの市販薬やエナジードリンクなどからも摂取しています。

    【カフェインの作用】

    カフェインは脳を刺激して、頭痛を和らげたり、眠気やだるさを解消したりします(市販薬やエナジードリンクはこの作用を利用しています)。

    また、腎臓に作用して尿量を増加させたり、心臓を刺激して心拍数を増加させたりもします。

    【カフェイン中毒】

    カフェインを短時間で1~3g以上摂取すると、前述した体の機能への影響が増強されて中毒になります。

    さらに、5g以上摂取すると重症となり、生命は危険にさらされます。

    ※コーヒー1杯(150mL):90mg程度

     

    特に問題となるのが脳と心臓です。

    脳への刺激が増強されると、不眠や嘔吐、頭痛や耳鳴りがしたり、イライラして落ち着かくなったり、手足が震えたり、筋肉がこわばったりします。

    重症になるとひどく興奮したり、錯乱状態になったり、幻覚や妄想が起きたり、痙攣発作が起きたりします。

    心臓への刺激が増強されると、心拍数が1分あたり100回を超えて動悸を自覚するようになります。重症になると心拍数が1分あたり140回を超えて血圧が下がってショック状態となったり、心室頻拍や心室細動といった不整脈が生じて、心臓が止まってしまいます。

     

    ・・・と、短時間に摂取し過ぎると危険なカフェインですが、間隔を開けて適量に摂取していればそのような症状には至りません(ちなみにコーヒー1杯分(150ml:90㎎)で換算すると、短時間に11杯以上飲むと中毒量に達します)。

    救急搬送事例の多くは市販の眠気・だるさ防止薬を摂取しているそうですので、薬に頼らなくて良いように日頃から生活リズムを整えて過ごしていきましょう