皆さん、こんにちは。ケアプラス大洲の看護師坪田です。
例年より早めの梅雨入りになり、ジメジメと嫌な季節になりました。
今回は、そんな時期に発生しやすい「カビ」についてのお話です。
カビ(黴)とは、菌類の一部の姿を指す言葉であり、あるいはそれに似た様子に見える、肉眼的に観察される微生物の集落(コロニー)の俗称でもあります。
酵母、キノコを含めて真菌と呼ばれる微生物の一群であり、糸状の菌糸先端から栄養や水分を吸収しながら、伸びていきます。実際に我々がパンや鏡餅の表面にカビが生えたと気づくのは、この菌糸が伸びて菌糸体を作った状態の時です。
さらに、成熟した菌糸から胞子を作りますが、この胞子はカビの種類によってさまざまな形があります。カビの種類はいままで約10万種が知られ、その中には有益なカビや有害なカビがあります。
家の中で見られる代表的なカビはアオカビ、コウジカビ、クロカビですが、同じ家でもそれぞれの場所の湿度によって生えるカビの種類が違います。比較的湿度の高い風呂、キッチンなどの水周りには黒色酵母様菌、フォーマ、ススカビ、クロカビなどが、湿度の低い所にはユーロチウム、コウジカビ、アズキイロカビなどが生えやすいそうです。
日本の住環境に観られるカビの中には室内でカビが生えると美観を損ねたり、カビ臭くなるだけではなく、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー疾患の原因になったり、稀に免疫力が低下した人へ感染を引き起こすことがあります。
また、カビ毒を産生する種類のカビが食品に発生し、それらを食べてしまうと健康に悪影響を及ぼす可能性やカビ自体がダニのエサにもなり得るため、衛生面で注意が必要です。
自宅での食品の取り扱いや、こまめな掃除をしてカビが発生するのを防ぎ、美味しく健康的な生活ができるようにしましょう。