皆さま、いかがお過ごしですか?ケアプラス道後持田看護師です。
9月も中旬、日中はまだ気温の高い日もありますが、朝晩は比較的涼しい日も増えつつ過ごしやすくなりました。数日前も勢力の大きな台風が日本列島に近づき、愛媛県も少なからず影響があったのではないでしょうか。皆さま、大丈夫でしたか?
今回は、夏から秋にかけて季節の変わり目に気をつけたいことについてお話したいと思います。
季節の変わり目に大きくなり寒暖差と気温の変動が体調不良を引き起こすきっかけになります。この健康による体調の変化には、自律神経が関係しています。自律神経には、昼間の活動時に作用する「交感神経」と夜間やリラックスしている時に作用する「副交感神経」の2種類があります。これらが上手にバランスをとって作用する事によって体温の調整、呼吸・循環・代謝などがスムーズに行われます。
しかし、寒暖差が大きくなると、体温や発汗を頻繁に調整しなければならなくなる為、エネルギーを消耗して疲れや怠さが出てしまいます。又、気圧が変動すると血管が収縮したり膨張したりしますが、交感神経と副交感神経を切り替えて通常の血管の状態に戻そうとします。
その為、気圧の変化によって、交感神経が働かなければならない昼間に副交感神経が優位に働いてしまい、仕事中に眠気や倦怠感が表れる事もあるのです。台風のような急激な気圧の変化に対しては、切り替えが上手くいかなかったり自律神経のバランスが乱れて対応しきれなかったりする事で頭痛などの症状が見られる場合もあります。
●現れやすい体調の変化●
○頭痛:季節の変わり目に表れやすい代表的な症状。ズキズキ痛む片頭痛や、首の後ろから痛みが続く緊張型頭痛も気圧の変化による症状の1つです。
○消化管の不調:自律神経は胃腸とも関わりが深く、そのバランスが乱れると胃痛や胃の不快感、腸の不調により下痢や便秘を繰り返す「過敏性腸症候群」の他、口の渇きや味覚障害、嘔吐、過食や拒食などが見られる事もあります。
○肌荒れ:季節の変わり目に肌が荒れてしまうという人も多いのではないでしょうか?これも自律神経のバランスの乱れが原因の1つになっているようです。自律神経のバランスが崩れて便秘になったり、不眠気味になったりすることも肌に良くない影響を与えます。
○めまい:気圧の変化は内耳という耳の奥にある器官で察知して過敏に反応する事で、めまいの症状が起こると言われています。その他、肩こり、不眠、倦怠感、目の疲労なども見られます。更に症状がはっきりと表れない冷汗や動悸、気分の落ち込みや情緒不安定など、身体だけではなく心の不調も季節の変わり目に表れやすい傾向にあります。
●季節の変わり目の乗り切り方●
1 身体を冷やしすぎない
身体の冷えは体力や免疫力を下げる要因になります。冷房の強い場所で過ごす事が多い場合は筋肉量が多い部分を温めましょう。お腹、太もも、二の腕を保温すると身体が冷えにくいです。又、空調の温度を調節したり脱ぎ着しやすい羽織ものやストールを持ち歩いたりと寒暖差の少ない環境を作る工夫をしましゅう。1日の終わりにはぬるめ〜暖かめのお風呂にゆっくり浸かるのもおすすめです。
2 睡眠の質を上げる
寝ている間は副交感神経が優位に働き、身体や心を休ませてくれます。38〜40℃のお湯をバスタブに張り10分以上ゆっくり浸かると寝つきが良くなり、ぐっすりと眠る事が出来るようです。
3 きちんと3食食べて、朝日をあびる
寝ている間に優位に働く副交感神経の方が、腸に働きかけて便意を促します。昼の交感神経に替わる前に朝食は食べて腸を刺激し排便習慣をつけましょう。腸内環境が整うと、自律神経のバランスも整うと考えられています。
そして、朝日をあびることで「幸せホルモン」とも呼ばれ「セロトニン」が分泌されて、身体だけではなく心の調子も整える役割がある為、少しでも朝日をあびる事は大切です。
4 耳をマッサージする
気圧を察知する内耳の器官は、血行が悪くなると浮腫んで過敏になります。天候が崩れそうな時は耳と耳の周りを揉みほぐし、耳をつまんで上下や横に引っ張ったり回したりしてマッサージをしましょう。耳の後ろの部分をホットタオルで温めるのも血行を良くする方法です。
5 ストレスを溜め過ぎない
ストレスを多く感じている時は、心身をリラックスさせる副交感神経が優位に働くような対策をとりましょう。暗めの照明の部屋で静かな音楽を聞くことや、ラベンダーなど鎮静作用のあるアロマの香りでのんびりと寛ぐのがお勧めで、軽い運動やストレッチなども気分転換になります。
最後に、暑い夏が終わり過ごしやすい秋になって行きます。季節の変わり目体調を崩さないように気をつけて楽しい秋を迎えましょう。
それではまた、次のブログでお会いしましょう。