新緑の色増す季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?ケアプラス垣生看護師の遠藤です。
5月になり気温差はあるもののが日中は汗ばむほど陽気になる季節になってきました。
脱水症や熱中症は暑い時期に起こるというイメージがあるかもしれませんが、四季で気候が大きく変化する日本は年に2回あります。
第一のピークは春から夏にかけて。暑くなって湿度が上がり、発汗で体液が失われて脱水症が起こります。湿度が高いとかいた汗が蒸発しにくく体温が十分に下がらない為、熱中症が起こります。第二の時期は秋から冬にかけて。寒く乾燥して来ると、風邪やインフルエンザやノロウィルスなどが流行。これらの感染症から来る発熱、下痢、嘔吐などで体液が失われると脱水症になりやすいのです。いづれもピークのかくれ脱水を早期に見つけ、脱水症を起こさない事が大切です。
暑い真夏の時期に起こりやすいと思われがちな「脱水症状」ですが、実は春から夏にかけてが最も注意が必要なんです。湿度が高いとかいた汗が蒸発しにくくなり、体温が十分に下がらない為に熱中症が起こりやすくなります。熱中症を伴う重たい脱水症は梅雨の終わりにかけて増えて来る傾向があるので、正しい知識を持って対策を取ることはとても大切です。
人間の体液は主に水と塩分で出来ており、何らかの原因で体液が失われると脱水症状に陥ります。脱水とは単に水の不足ではなく、体から同時に塩分も失われた状態の事を言います。
★脱水により現れる症状
微熱 口渇感 体重減少 汗や尿量の減少など。
特に身体の中で体液が多い臓器にも異変が出やすくなります。
★代表的な症状
脳(眩暈 立ちくらみ 痙攣)
消化器(食欲低下 悪心 便秘)
筋肉(筋肉痛 痺れ こむら返り)
脱水症のリスクが高いのは高齢者です。かくれ脱水は誰にでも起こり水分補給を行う事で改善しますが、高齢者の場合はその状態からもとに戻る力が弱くなっています。したがってそれをきっかけ通常の脱水症にまでなってしまいます。
脱水は血液中の水分が減って一般的にいう血液がドロドロになって血栓が出来やすくなり脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまいます。又、高血圧や心不全など持病がある人は、身体の外に水分を出す薬を飲んでいる為に注意が必要です。便秘で薬を飲んでいる人も水分を排出される為に脱水になるリスクがあります。
★隠れ脱水予防のポイント
毎日の日常生活の意識を変えるだけでかくれ脱水を予防することが出来ます。
1 毎日の体調変化に気づく
かくれ脱水になると、何らかの体調変化が起こります。何となく怠い、疲れやすい、眠い、喉が乾きやすい等…どんな些細な体調変化でもかくれ脱水の兆候かもしれないと思って気をつけるようにしましょう。
2 規則正しい生活を送る。
生活の乱れがかくれ脱水につながります。1日3回、規則正しく食事をして、6時間以上睡眠をとるように心掛けましょう。規則正しい生活を送り、疲れをためない事が予防になります。
3 こまめに水分補給を行う。
体内の水分量が少なく、元々脱水症になりやすい高齢者にはこまめな水分と電解質補給が重要です。高齢者に必要な1日の水分量はおよそ2500ml。水分は食事からも摂れる為、飲む量としては約1000〜1500ml(コップ7杯分)が目安です。例えば、起床時 朝食時 10時 昼食時 15時 夕食時 就寝前 500ml前後のペットボトルなら約3本、コップなら1杯(200ml)を目安に飲む習慣にすれば良いでしょう。ただし、服用の際に飲む水や栄養補助飲料などによっても水分は摂れるので、必ずしも「コップ1杯を7回」にこだわる必要はありません。
もうすぐ梅雨の時期に入りますが、脱水にならないように体調に気をつけて5月を楽しい時間を過ごして行きましょう。
又、次回のブログでお会いしましょう。