皆様こんにちは。ケアプラス大洲、看護師の坪田です。
6月になり、ジメジメした梅雨の季節、いかがお過ごしでしょうか。
梅雨といえば、カビが生えやすい時期でもありますので、今回はカビの一種である「爪白癬」(つめはくせん)についてお話をしたいと思います。


はじめに爪水虫は、正式には爪癬菌と呼ばれる感染症です。人の皮膚の角質を栄養として生きるカビ(真菌)である白癬菌が原因になり、感染した爪は分厚くなり、進行するとぼろぼろになります。
そして感染経路として、人や動物の皮膚など、白癬菌が付着したものに直接触れることで起こりますが、爪白癬は、特に次のような場面での感染が考えられます。
・同居人・家族に治療を受けていない白癬患者がいる
・治療していない足白癬の病巣がある
・ほかの爪のトラブルや血液の循環が悪い為に爪が」伸びない
・運動などで爪に傷がついた
また、症状として、白癬菌が爪に入り込んで増殖すると、その部分が白色や黄色に濁って見えるようになります。爪白癬が進行すると爪の厚みが増し、ボロボロになって崩壊していきます。通常、痛みや痒みなどの自覚症状はありません。爪が分厚くなると靴などに押されて痛みが出ることがあります。 爪は手より足の方が頻度も高く変形も強くなります。足、あるいは手の爪全てが一斉に同じ程度に変形する場合はまず爪白癬ではありません。足白癬によって生じた小さな傷がきっかけで、蜂窩織炎などの重い細菌感染症をきたすことがあります。蜂窩織炎を起こすと、入院が必要になることもあります。特に糖尿病の患者さんは蜂窩織炎を起こしやすく、進行も早く、糖尿病性壊疽の原因にもなりますので注意が必要です。
治療は基本的には、白癬菌に有効な抗真菌薬を内服します。最近では新たに爪白癬用の外用薬もありますが、内服抗真菌薬のほうが効果は高いことが知られています。
普段から清潔にして乾燥させ足白癬の予防をして快適な足の環境を作りましょう。