実績報告
  • ケアプラス垣生 看護師だより ~春バテと自律神経~ 垣生だより 看護師だより 2025年03月19日

    みなさん、こんにちは。ケアプラス垣生の看護師川本です。

    少しずつ暖かくなり春らしさが感じられる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

    毎年のことではありますが、私はこの時期は花粉症に悩まされます。スギ花粉は3月がピークなのであと少し頑張れば気持ちの良い春を迎えられそうです。

    春は1年のうちで寒暖差が一番大きく、気温の変化に対応するため、身体は交換神経の働きが優位な状態が続きやすくなり、体調不良やメンタルの不調を引き起こしやすくなります。これを「春バテ」といいます。

    自律神経は体の重要な器官の働きを調節し、外部の刺激に適応して健康な状態を保つ神経です。自律神経には、活動的なときに活発化する交感神経と、リラックスするときに活発化する副交感神経があります。相反するこれらの神経が交互に働くことで、体を調節しています。しかし何らかの原因で自律神経のバランスが乱れると、体の調節がうまくいかず、体調が変化することがあります。春には外的環境の変化が多いことから、自律神経がバランスを崩しやすく、春バテと呼ばれる状態につながっていると考えられています。

    春に起こりやすい症状の例として、頭痛・めまい・関節痛などの天気痛、肉体疲労、胃腸症状、不眠、気分の落ち込み、倦怠感、免疫力の低下などがあります。

    春バテの予防・対策として食事や睡眠などの生活習慣を整えることや適切にストレスを解消したりすることが大切です。

    食事に関して具体的にはビタミンが不足しないように気を付けることがポイントです。なかでもビタミンB群は神経の働きに重要な役割を担っているため、特に重要となります。ビタミンB群とは、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンを指します。

    ビタミンB6は自律神経の調節に役立つセロトニンという脳内神経伝達物質を体内で作り出す際に必要になる栄養素です。さんまやバナナなどに多く含まれています。

    ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えることで疲労回復に役立ち、神経の情報伝達にも関与しています。豚肉、レバー、玄米、豆腐、さつまいも、そば、ホウレンソウなどに多く含まれています。

    季節の変わり目のストレスが便秘や下痢、腹痛などの消化器症状を引き起こすこともあるので、腸内環境を整える食事を意識することも大切です。腸内環境を整えるには善玉菌の数を増やすことが有効です。善玉菌は味噌や、ヨーグルト、漬物、キムチなどの発酵食品から摂ることができます。また、善玉菌のエサとなる食物繊維をしっかり摂ることも大切です。

    今回挙げた予防や対策は一例ですが、他にも十分な質、量の睡眠をとることや、適度な運動を行うこと、自分に合ったリラックス方法を取り入れることなど、できることはたくさんあるので春バテを予防して、健康な状態で春を迎えましょう。