師走を迎え、なにかと気ぜわしい毎日ですが皆さまいかがお過ごしでしょうか。
ケアプラスデイサービスセンター北宇和島、作業療法士の松下です。
今回は移乗動作の介助量の軽減に関しての取り組みを報告させていただこうと思います。
この方の以前までの移乗動作は膝・足首に関節可動域制限があり、前方への重心移動が不十分な為起立動作に中等度介助が必要な状態でした。
また、起立後は膝折れのリスクが高い為、ステップ動作が行えず方向転換が自身で行えていませんでした。
家族様より、以前はしっかり立つ事ができていたが、最近は介助量が多くなった為、散歩にいく機会も減ってしまったとのお話もあり、移乗動作を含めた身辺動作の獲得を図りました。
まずは、
1 膝・足関節の可動域の改善も目的に可動域訓練を実施。
2 前方への重心移動を促しての起立動作訓練
3 左右ステップ動作が行えるよう誘導し、ステップ練習を行いました。
徐々に運動学習する事で自主的に重心移動ができるようになり、軽介助で移乗動作を行えるまでになりました。
家族様へは送迎時の時間を使用し、移乗動作の伝達を行いました。
家族様からは「乗り移りが楽にできるようになった」、「散歩にいく事もできるようになった」と喜んで頂きました。
また、自宅で寝られているポジショニングが膝・足関節への悪影響になっていると考え、家族様へポジショニングの行い方を提案させて頂き、自宅での予防をして頂いています。
自宅での生活を行う上で重要となってくるのがご利用者様のQOLはもちろんですが、家族様のQOLも大事となってきます。利用者様のQOLは向上したが家族様への負担が増え、結果、家族様のQOLが低下してしまえば自宅生活が困難になる事もあります。私たちは双方の目標や気持ちを考慮し、訓練を提供する必要があります。
今回は色々と提案させて頂きましたが、利用者様・家族様のQOL向上につながる事ができたことはとてもよかったと思います。
何かお悩み等ありましたら、できる範囲の事は尽力させて頂きます。
家族様でも構いませんので、ぜひ当デイリハビリスタッフまでお聞かせください。
それでは、またの機会までご自愛ください。
ご視聴ありがとうございました。