皆様こんにちは。ケアプラス道後持田の看護師ブログです。
1月、2月とあっという間に過ぎ去り3月に入りましたね。
3月は月初と月末で大きく気候が変わる時期ですので体調コントロールに注意が必要ですが、春の兆しを感じられるようになるので随分と過ごしやすくなりますね。
3月で連想するものと言えば・・・やっぱりひな祭りですよね。
あと子供さんがいらっしゃる家庭では卒業式や春休み。桜の開花も・・・筍ごはんやよもぎ餅・・・他にもまだまだあるでしょうけど、私も歳のせいかパッと出てこないですね^^;
さて、今のは連想でしたが、認知症のケア薬を使用しない非薬物療法として回想法というものがあります。
高齢者を対象に,本人の人生や思い出を受容的に聞くことで、その人の情動の安定や保持されている機能の活性化を図る心理療法の一つです。
具体的には、認知症の方に対し昔の記憶を思い出せる話題等を提供し、他者と共有しながら脳を活性化させる手法です。
回想法による効果には次のようなものが考えられています。
◇自分の存在意義を再認識
回想法を実践する中で、認知症の本人が昔の楽しかった出来事や経験を思い出すことで、自分の人生や歩みを振り返ります。そして、聞き手に支持的・受容的に受け止めてもらうことで、人生における価値や役割を再確認することができます。
その結果、意欲や自発性が活性化したり、自尊心を回復することもあります。また、自分の価値や存在意義を再認識することができ、自信を取り戻すきっかけになります。
◇コミュニケーションの促進と人間関係構築
回想法を少人数のグループで行うことで、参加者同士の思い出が共有され、コミュニケーションが促進されることがあります。生き生きした会話の機会が増え、互いに共感することで人間関係が構築されていきます。
◇不安をやわらげ、気分の安定に
回想法で自身の思い出を支持的に受け止められることにより、孤独感や不安感をやわらげることができます。認知症になると言葉による表出がうまくできなくなり、コミュニケーションが難しくなることもあります。しかし、聞き手(介護者や家族)にさりげなく会話を補ってもらうことで、生き生きとした交流ができるようになり、不安軽減や意欲・自発性の向上、気分の安定がもたらされます。
◇脳の活性化
研究によると、回想法を行っている高齢者は、過去の話をすることで脳の血流が増えることがわかりました。加えて、脳が活性化することで、認知機能や記憶が改善されたという報告もあります。回想法は、過去の記憶を思い出し他人に話すことで、脳を活性化する認知症のリハビリ療法としての効果も注目されています。
回想法は、ケアプラスの現場でもコミュニケーションを取るうえで重視しています。
実践のポイントとして・・
1 テーマを決める
2 語り手の人柄や性格を知っておく
3 思い出の品や情報を準備しておく
4 当時の社会的な情勢や出来事について学んでおく
というような準備をしておくと、よちスムーズにお話も弾むかと思いますので、みなさまにも是非回想法を用いてのコミュニケーションを楽しんでいただければと思います。
では、また次回のブログも宜しくお願いいたします。